『ノー・クオーター』 ジミー・ペイジ ロバート・プラント 1994年
言うまでもなく、元レッド・ツェッペリンのご両人です。
MTVのライブ企画は様々な名盤を生み出しましたが、これもその流れにあるもののひとつです。
私の持っているCDには、レッド・ツェッペリンの曲が10曲、新曲が4曲収められていました。(収録曲が違うものもあるようです。)
活動を終了して十数年、いつも多くのファンから再結成を望まれていましたが、ドラムスのジョン・ボーナムを失った穴を埋めることはできず、何度かのライブは実現しているものの、あくまでイベントとしての取り組みでした。
良いものもあれば、残念なものもあり、私自身はもう再結成は望んでいませんでした。
(2007年の「祭典の日」は、復活!な感じがありましたが。)
いわゆる”企画もの”で、ZEPの復活を望んではいけません。
ZEPでは無いなりに、新しいアイデアとしてオーケストラを取り入れたり、民族音楽的なアプローチをしてみたり現役アーティストとしての創意工夫もあります。
このユニットで長くやる気があったのかどうかは分かりませんが、新曲を盛り込むなど、意欲的な面も見られます。
ただ、結局、アルバムのハイライトは「Since I’ve Been Loving You」で聴くことができたジミー・ペイジのエレキ・ギターとロバート・プラントのシャウトでした。
バンドの解散後、自分自身の音楽の確立であるとか、新生レッド・ツェッペリンとは何かとか、二人はそれぞれに試行錯誤したことと思います。
もっと重く、もっと硬く、もっとブルージーに、もっとポップに、もっとエレクトリカルに、、、。
しかし、巨大すぎる70年代のレッド・ツェッペリンを超えることはできません。
この二人はもちろん、おそらく誰も70年代のレッド・ツェッペリンを超えることはできないでしょう。
このアルバムを聴いて改めて思うのは、レッド・ツェッペリンは、その活動期間に全ての奇跡を成し遂げたので、それを聴くのがいちばんだ、ということでした。
たぶん、もう聴き返すことは無さそうです。
投稿:2020.5.5
編集:2023.10.29
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