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『THE HOUSE THAT DIRT BUILT』 THE HEAVY

『ザ・ハウス・ザット・ダート・ビルト』 ザ・ヘヴィー 2009年

いいバンドなのに、なぜか日本で紹介されない(売れない)バンドというのがあります。
イマジン・ドラゴンとか、ノー・ユース・フォー・ア・ネームなんか、日本でも人気が出ると思っていたのですが、いまいちでした。
ディクシー・チックスとかキース・アーバンのようなカントリー系もアメリカでの人気と比較すると日本ではそうでもなく、何ならZZトップとかAC/DCだって、もっと人気があってもおかしくないと思えます。
いろいろな仮説はありますが、それらはさておいて、このザ・ヘヴィーも、そんなバンドのひとつではないでしょうか。
めっちゃカッコいいのに、あまり知られていないような気がします。

これは、ザ・ヘヴィーの2作目のアルバムです。
最初、アメリカのバンドかと思っていたのですが、イギリス出身でした。
サウンドは厚く、濃く、重たいのに、身体は動き出します。
古臭いスタイルなハズなのに、都会的な洗練を感じます。
タランティーノの映画に使われそうな、粋なヴィンテージ感という感じでしょうか。
バンドを組んでライブをやるなら、こういうのがいいなと思ったりします。

バンドの持ち味は、ファンクやブルースをベースにした重厚なロックなのですが、このアルバムではレゲエのリズムや軽快でポップな曲、ラストのセンチメンタルなスロー・ナンバーなど、ポテンシャルの広さも披露しています。
曲作りとボーカルの魅力が際立つバンドであることは間違いありません。
ただ、個人的には、激しくうなりを上げるエレキ・ギターはこのバンドの魅力であり強味だと思うので、この辺をもっと聴かせてもらえたらなぁとも思ってしまいました。

ロック好きならご存知かとは思いますが、もしもまだ聴いたことが無いという方は、知らないでいるのはもったいないので、この機会に聴いてみてください。

日本盤は、冒頭にドラマを感じさせる短いナレーション・SEと、2曲のボーナストラックが付いていますが、Spotifyでは省かれていました。
ナレーション・SEは、あった方が1曲目のドライブ感が強くなって良かったのですが。

投稿:2020.5.18
編集:2023.11.13

Photo by   James Cousins – unsplash

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