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『Train of Thought』 DREAM THEATER

『トレイン・オブ・ソート』 ドリーム・シアター 2003年

前作から1年、彼らの創作意欲は溢れかえっているようです。
エネルギーに満ちた曲が7曲 約1時間、これでもかと迫ってきます。

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1曲目の『As I am』は、メタリカが憑依したかのような重く分厚いハード・ロック。
続く『This Dying Soul』では、その重量級のボディが超高速で走り出します。後半の速弾きギターは、胸がドキドキさせられたうえにヤリ逃げされた終わり方で後ろ髪がひかれます。
3曲目はドリーム・シアターらしい曲。起承転結があり、凝った演奏が展開されます。かつてのディープ・パープルのような、キーボードとギターのせめぎ合いも聴きどころでしょう。
4曲目は、彼らのバンドとしての演奏技術の高さを感じると同時に、ボーカルも気になりました。ラップからメロディアスな歌、そしてシャウトというボーカルは、リンキン・パークっぽくもあり、体温が上がります。
5曲目から最後までは、前半以上に複雑かつドラマティックな展開が連なり、密度の濃い音空間から逃げ場を与えてくれません。

激しさは勢いを増しているのに、抒情性は失われることなく、時に切なささえ感じられます。
大袈裟にシンフォニックなアレンジをしなくても、こういう方が今は説得力がある気がします。
前作が素晴らしかったのと、アルバムのジャケットが白黒で渋かったせいで油断していましたが、改めて聴いてみたら、これは後年になっても評価が下がらない名作なのではないかと思えてきました。

プログレ好きのオヤジ世代には、あまりにも重くて疲れてしまいますが、それでも今後、ドリーム・シアターをかけるときには、この『Train of Thought』は選ばれることがあると思えます。

投稿:2020.3.28  
修正:2023.6.7

Photo by Alok Mazumdar – Unsplash

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