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『SNAPSHOT』 THE STRYPES

音楽

『スナップショット』 ザ・ストライプス 2013年

発売時、タワーレコードの視聴コーナーで聴いて、情報の無いまま購入したCDでした。基本的に日本盤が出ている時はそちらを買うのですが、この時は手元にあった輸入盤をレジに持っていきました。
鮮度が命という気がしました。

21世紀も10年経って、今更こんな音を新譜で聴くとは思いませんでした。
ギター、ベース、ドラム、ボーカルのシンプルなバンド・スタイル。
演奏するのは、シンプルなロックン・ロール。
1曲3分ほどの全力疾走です。

これがロックン・ロールの持つ根源的なパワーによるものなのか、彼らが音楽的に未成熟だからこそ放っていた輝きなのか分かりませんが、きっとその両方なのでしょう。
粗削りなところをあえて強調したようなアレンジは、聴かせどころも心得た感じで上手さやセンスも感じさせます。
デビュー作だからこその、「いっちょやったるぜ感」が心地よいアルバムです。

ザ・ストライプスの魅力は、この思いっきりの良さで、これはこの後のアルバムでも活かされています。
ただ、音楽的には幅ができ、アレンジには工夫が生まれ、音色はカラフルになる中で、青春時代だけが放つ何か得体のしれないものは失われていきます。

上手な絵が必ずしも良い絵ではないように、その後のアルバムは私にとっては、あまり価値のあるものではありませんでした。

青春時代の奇跡は、このファースト・アルバムに凝縮されています。

CDを買わなかったので聴いていなかったのですが、今頃になってはじめてSpotifyで聴いた「LIVE IN TOKYO」は、荒々しさが感じられて、なかなかでした。

投稿:2020.5.16
編集:2023.11.13

Photo by Bruno Kelzer – unsplash

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